転がり軸受の内輪、外輪と転動体の間には一定のすきまがあり、内輪と外輪の間には相対変位が生じることがあります。無負荷時、一方の輪は固定され、他方の輪は一方の限界部から他方の限界部まで移動し、他方の輪のアキシアルすきま率と軸方向をそれぞれラジアルすきま率、アキシアルすきま率といいます。すきまは軸受の形態に応じて分けられます。 3種類に分かれます。
(1) 初期すきま。転がり軸受を取り付ける前のフリーモードでのすきまを指し、メーカーの取り扱いおよび組み立てによって決定されます。
(2) 取り付けギャップ。はめあい期間とも呼ばれます。取り付けられていてまだ稼働していないときの、ベアリングとシャフトおよびハウジングの間のギャップを指します。
取り付け時の干渉により、内輪が拡大するか、外輪が縮小するか、あるいはその両方により、取り付けすきまが初期すきまより小さくなります。
(3) 運転許可。運転状態における転がり軸受のすきまは、運転中、内輪の温度が大幅に上昇し、熱膨張が大きくなり、軸受すきまが減少します。
荷重により、転動体と軌道面との接触部に弾性変形が生じ、軸受すきまが大きくなります。軸受の走行すきまが取付すきまよりも大きくなるかどうかは、これら2つの要素の複合効果によって決まります。